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平成最後に読み返したい心に残った小説5選

どうも、りょりょです。(ryoryo__0)

 

今日が、平成最後の日です。

 

平成が、あと数時間ほどで終わろうとしています。

 

31年間にわたる“平成”という時代は、皆さまにとってどのようなものだったでしょうか。

 

今回はそんな平成という時代を振り返り、愛おしむことができるような、とっておきの小説を5作品紹介します!

 

ぜひお楽しみください!

平成最後に読み返したい心に残った小説5選

 

言の葉の庭 / 新海誠

【あらすじ】

靴職人を目指す秋月孝雄は、雨の日の午前中は学校をサボるという妙な習慣を持っていた。

ある日いつも通り公園に足を運んだ孝雄は一人の女性・雪野と出会う。

雨の日に出会う彼女に徐々に惹かれていく孝雄だが、雪野にはある秘密があった。

迷いながら道を探す少年、歩き方を忘れてしまった大人の女性はどこに向かうのか。

 

言の葉の庭は2013年5月31日に公開された「恋」の物語であり、監督は大ヒット映画『君の名は』の監督である新海誠です。

新海誠監督と言えば、映像美が有名であり今作の言の葉の庭でもその要素が強く、特に今回は雨を題材に置いているために背景の作りこみが高くなっています。

そして第18回アニメーション神戸賞にて作品賞を受賞しました。映画公開の後には小説版の出版も行われています。

 

「どうせ人間なんて、みんなどっかちょっとずつおかしいんだから」

 

雪野の台詞であり、雪野の学生時代の恩師である陽菜子先生の言葉でもある台詞。

大丈夫じゃなくなった雪野が言うと重みがありますね。自分だけがおかしいのではなくてみんなおかしいのだと。半ば言い聞かせるように。

子供の頃は純粋だったのになんでこんなに捻じれてしまっただろうなーと私も思うことがあります。そんな自分に染みる言葉でした…。

砂漠 /  伊坂幸太郎

 

【あらすじ】

仙台市の大学に進学した春、なにごとにもさめた青年の北村は四人の学生と知り合った。少し軽薄な鳥井、不思議な力が使える南、とびきり美人の東堂、極端に熱くまっすぐな西嶋。麻雀に勤しみ合コンに励み、犯罪者だって追いかける。一瞬で過ぎる日常は、光と痛みと、小さな奇跡でできていた―。実業之日本社文庫限定の書き下ろしあとがき収録!明日の自分が愛おしくなる、一生モノの物語。

 

最初に受ける印象と読み終わったときに映る姿は結構変わると思います。大学生ですからね、それぞれ成長が見られます。

構成としてはボウリング対決の春、空き巣事件の夏、超能力者対決の秋、事件解決の冬となんています。

 

「その気になればね、砂漠に雪を降らすことだって、余裕でできるんですよ」

 

砂漠に雪が降ったら、それはすなわち、ありえないことが起こったわけで、それを人は「奇跡」と呼ぶのではないでしょうか。

そして、「砂漠に雪が降ることもある」ではなく、「砂漠に雪を降らす」という言葉が表しているのは、「奇跡が起こるのを待つ」という受動的なアプローチではなく、「自分たちの手で奇跡を起こそう」というような、積極的なアプローチだろうと思います。

レインツリーの国 /  有川浩

【あらすじ】

きっかけは1冊の本。かつて読んだ、忘れられない小説の感想を検索した伸行は、「レインツリーの国」というブログにたどり着く。管理人は「ひとみ」。思わず送ったメールに返事があり、ふたりの交流が始まった。心の通ったやりとりを重ねるうち、伸行はどうしてもひとみに会いたいと思うようになっていく。しかし、彼女にはどうしても会えない理由があったー。不器用で真っ直ぐなふたりの、心あたたまる珠玉の恋愛小説。

 

昔読んでいまだに忘れられない『フェアリーゲーム』という小説の感想を載せていたひとみのブログを読んだことをきっかけにひとみとメールの交換をし始めた主人公の伸行。

何度もやりとりするうちにひとみの書く文章や人柄に惹かれ会うことを提案する。

が、ひとみはなかなかそれに応じてくれず、ようやく会うことができ2人だが彼女には聴覚障害があり―――という内容。

200P弱で内容もひとみと信のメールの文章が多くつづられているので、早い人なら一日もかからず読めちゃうくらいのボリュームでした。

 

『彼女はー彼女たちは、耳が不自由な分だけ、言葉をとても大事にしているのだ。第一言語として自分たちに遺された言葉を。その言葉を大事に使って、真摯に理屈を組み立てる。』

 

伸行はひとみの言葉が好きであり、言葉をとても大事にするひとみが好きなのである。
私も聴覚障害者だから、ひとみの言葉一つ一つがとても深く胸に突き刺さるのだ。

それほどひとみの言葉には深みがある。

これが感情移入しやすかった理由の一つにもなっています。

百瀬、こっちを向いて。 /  中田永一

 

【あらすじ】

「人間レベル2」の僕は、教室の中でまるで薄暗い電球のような存在だった。野良猫のような目つきの美少女・百瀬陽が、僕の彼女になるまでは――。しかしその裏には、僕にとって残酷過ぎる仕掛けがあった。「こんなに苦しい気持ちは、最初から知らなければよかった……!」恋愛の持つ切なさすべてが込められた、みずみずしい恋愛小説集。

 

中田永一のデビュー作にあたる短編集。

ユニークな設定の中、ぎこちなく進む不器用な恋愛を描いた短編が4編収録されています。

恋愛小説というのはよく出来ていればいるほど、あまりにもレベルの高い2人のシャレオツな恋愛が描かれるか、浮気や不倫などでどろどろしたりするもの。

中田永一の恋愛小説というのは、学生が主人公の作品が多いということもあって、登場人物の不器用な恋愛のスタンスに共感しやすいです。

コンビニ人間 /  村山沙耶香

 

【あらすじ】

36歳未婚女性、古倉恵子。大学卒業後も就職せず、コンビニのバイトは18年目。これまで彼氏なし。日々食べるのはコンビニ食、夢の中でもコンビニのレジを打ち、清潔なコンビニの風景と「いらっしゃいませ!」の掛け声が、毎日の安らかな眠りをもたらしてくれる。ある日、婚活目的の新入り男性、白羽がやってきて、そんなコンビニ的生き方は恥ずかしいと突きつけられるが…。「普通」とは何か?

 

コンビニ店員を長年やってきた主人公が、一度コンビニを辞め、その後考え直してコンビニへの復職を決めたところで終わるだけ。それだけのお話。

ただ、主人公である恵子、元バイト仲間の白羽、バイト先の店長やその他の友人たち、全員が全員おかしいのです。しかも、そのおかしさがとことんリアルです。

その圧倒的なリアルさ、「日本社会」や「現代」という枠を飛び越えた「人間全体」の気持ち悪さを書ききった怪作、それが「コンビニ人間」です。

 

皆が足並みを揃えていないと駄目なんだ。何で三十代半ばなのにバイトなのか。何で一回も恋愛をしたことがないのか。性行為の経験の有無まで平然と聞いてくる。『ああ、風俗は数に入れないでくださいね』なんてことまで、笑いながら言うんだ、あいつらは!

誰にも迷惑をかけていないのに、ただ、少数派だというだけで、皆が僕の人生を簡単に強姦する

 

そんな状態に面倒くささを感じ始めていた恵子は、「ある手段」により「普通側」に行こうと試みます。

「コンビニ人間」という異物である恵子は、果たして「普通の人間」 になれたのでしょうか。

おわりに

以上です。

 

みなさんは、まさに今、平成最後の日をどんな気持ちで迎えられているでしょう。

 

いつもと特段変わらない日だという方もいれば、なんだかセンチメンタルな気持ちになってソワソワしている……という方もいらっしゃるかもしれません。

 

いずれにせよ、今日は平成最後の日。

 

令和になって「もっと読書しておけばよかったなあ」なんて後悔をしないよう、気になった本にはどんどん手を伸ばしてみてはいかがでしょうか。

平成最後に触れる本が、みなさんにとって素敵な一冊になりますように。